I want to be shot!

 

 

    それは,アメリカに来てまもなくのことでした。 アメリカの大学では,大学生全員に,『おたふく』,『はしか』,『みずぼうそう』の三つの予防接種を義務付けています。 さらに,この予防接種は比較的最近である必要があり,すごく昔にしか受けたことの無い人はもう一度受けなおす必要があります。

 

僕もそのうちのひとつを受ける必要があり,大学の中にあるヘルスセンターに予防接種を受けに行きました。 そのころの僕の英語は,まさに片言英語で,高校で習った,教科書英語そのものでした。 

 

そんなわけで,前の晩ぐらいからドキドキしながら『なんて説明しよう』なんて悩みつつ,翌日ヘルスセンターにおもむきました。 

ヘルスセンターに入ると受付があり,白衣を来た看護婦さんが5,6人はいました。 そこで,前もって考えておいたフレーズを一言。 

 

"I want to be shot !"

  その一言を言った瞬間,ぼくは,「ああ,やっぱり,違う言い方にするべきだった。」 と後悔しました。

 

というのも,その一言を言った瞬間,いままで丁寧に,僕の話を聞いていた看護婦さんたちとその場にいた人たち全員,『大爆笑』したのです。 皆こっちを見て笑ってました。

 

 その後看護婦さんに何がおかしいのか聞いたところ,この言い方は,日本語だと 「私は,銃で撃たれたいんです。」 だそうです。 

 

僕の考えでは,予防接種は”shot”でそれをうってもらいたいから,受身にしていえばいいかなと,なんとも単純な発想から思いついたものだったんですが。

 

今から考えると,予防接種を動詞にしてしまったところからして,なんでそんな風に考えたんだと疑問なんですが。 まあ,おかげで 二度とそんなこと言わなくなりました。 そうやって,恥じをかいてみんな学んでいくんでしょうね。 それにしても,皆で笑わなくてもよかったのに。 よっぽおかしかったんだろうね。

 

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