長音の含む単語の難しさ

 

 

日本語は比較的発音が簡単な言語です。 しかし,日本語を学ぶ人にとって,全く問題が無いわけではありません。 英語を話す人々にとって難しく感じるものに,「長音母音」というものがあります。

 

「長音母音」とは,母音の長さが普段のものと比べて長いものをさします。 具体的には「おかーさん」や「グライダー」などの単語にある,カタカナで書くと『−』になる部分です。

 

日本語を日頃はなしている私たちには『おばーさん』と『おばさん』は違うもので,聞き分けることも言い分けることも,とくに難しくはありません。

 

ところが,こんなことも,違う言葉を母語として話す人々には悩みの種になります。 

 

『おばさん』と『おばーさん』が言い分けられなかったら少し困りますよね。

 

では,そんな長音を含む単語は全て難しいのでしょうか。 それとも,単語によっても,易いものと難いものがあるのでしょうか?

 

小熊(2001)によると,発音の難易度は長音が単語の中のどこにあるかで変わってくるとのことです。 英語を母語とする学習者にとって,「えいが」などのように,単語の頭に長音がくるのが最も簡単だそうです。 つぎに易しいのは「ナイター」のように単語の一番最後に長音がくるもの。 そして 最も難しいのが「おかーさん」のように単語の中のほう長音がはいり込んでいるものだそうです。

 

単語頭<単語末<単語中 の順で難易度が上がっていきます。 

 

したがって,英語を母語とする学習者には,まず単語の頭に長音がくる単語で練習をさせるのが一番いいといえます。

 

 

小熊利江,2001,日本語学習者の長音の産出に関する習得研究 −長音位置の要因による難易度と習得順序−,日本語教育,109,110−117 

 

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