漢語と母語からの影響

 

日本語は学ぶのが難しいとされる理由の一つに「ひらがな」「カタカナ」以外にも漢字を使うというのがあります。 そもそも,日本語は中国語からの影響が強く,文字としての日本語は中国語とは切っても切れない関係があります。 

口語としての日本語は漢字の中国からの伝来よりはるかに古くから使用されているので,語彙に含まれる漢語の量はかなりに上ります。 特に,明治以降盛んに西洋の言葉が,漢字を使って翻訳され日ごろ使われる漢語の中には,本家の中国には本来ないまたは,逆に中国に伝わった漢語が多く存在します。

といっても,最近は漢語による造語よりもカタカナによる造語の方が多く。 将来的には,漢語をカタカナが取って代わると言うことが予測されています。 ともあれ, ここしばらくは,漢語はまだまだ日本語の中では重要な存在であることは間違いありません。 

さて,中国語や韓国語を学んだことがありますか? 初めて受けた印象はどうでした? 私自身も,中国語を学びました。 「英語を学ぶのに比べると,単語を覚えるのがなんて楽なんだろう」 という印象を受けました。 日本,韓国,ベトナム,中国は漢字で結ばれていた漢語圏に入っているため,多くの言葉がこの漢字の使用によって,似ているのです。 といっても,ベトナム,韓国は漢字の使用を止めたためなかなか最近では,そんなことを忘れがちなんですが。 

そんな,母語に漢語を使う人が日本語の新しい単語を学ぶときのメリットとデメリットはなんでしょう。

安(1999)によると,韓国語を話す人と中国語を話す人では同じ漢語圏にはいるにもかかわらず,違いが現われるとのことです。 

中国語,韓国語共に日本語と同じ漢語を使う時はその影響は現われないのですが,日本語の単語とその学習者の母語における単語が異なる漢語を使う場合にその違いが現われてきます。 

まず,初級者においては全体的に中国語話者の方が日本語の漢語の正用率は高く,しかし,レベルが上がるにつれその差はなくなります。 韓国語話者は母語にある言葉をそのまま使い間違える傾向が,中国語話者よりあります。 一方,中国語話者は母語ではない漢語を作り上げての誤用が韓国語話者と比べると多くみられます (安,1999)

コレはもしかすると,中国語話者の方がやはり漢字を多く知ってるから,中国語にない言葉さえも,作り上げて逆に間違えて使ってしまうん事なのかもしれません。 韓国語話者は,漢字の知識は中国語話者ほどはありませんからやはり母語にある言葉をそのまま使って間違えるのかもしれません。

安龍洙,1999,”日本語学習者の漢語の意味の習得における母語の影響について −韓国人学習者と中国人学習者を比較して−”,第2言語としての日本語の習得研究,3号,5−18 

 

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